ピンクのクマがメールを運ぶ電子メールソフト「PostPet」。
90年代後半から00年代初めの、まだ限られた人のみがインターネットを使っていた時代。人々は個性豊かなペットたちをパソコンの画面上で飼っていた。飼い主たちは毎日自分のペットへおやつをあげて、タライで洗い、友人宅へメールの配達をお願いしていた。
自分や友人のペットを愛でるだけではなく、沢山の種類のペットを家に招いたり、お花を運んで貰ったりするためには、ネットの掲示板を介して、知らない誰かとメールのやりとりをする必要があった。今の感覚で考えると、大変危険な行為である。
しかし、当時ネットの世界に居た大人たちは、たとえ相手が小学生であっても、こちらがコミュニティのルールに従う姿勢であれば、1人のネットユーザーとして対等に扱ってくれた。あの時、未熟さにつけ込んで騙そうとしたり、卑猥な言葉を投げかけたりする大人と出会っていたら、どうなっていただろう。
あの頃のインターネットは、楽しくて無限の可能性を感じるものだった。田舎生まれの若者に、広い世界を見せてくれた道具であった。少なくとも、弱い者から搾取したり、他人を誹謗中傷するための道具ではなかった。
前置きが長くなりましたが、中目黒のコラボ展を見てきました。
POSTPOP展
MDP GALLERY では、7/14(金)よりPostPetコラボ展「POSTPOP展」を開催致します。
— MDP GALLERY (@mdp_gallery_) July 1, 2023
ギャラリーでの作品展示・販売に加えて、中目黒駅の高架下スペースにて、巨大3DアートのLIVEペインティングも開催し、会期中に展示いたします。中目黒の街を巻き込んだポップアートイベントを、どうぞお楽しみください! pic.twitter.com/9Ajty4tCMQ
会場である「MDP GALLERY」は、中目黒駅から目黒川沿いを約10分ほど歩いたところにあります。
現代のPOPアーティストである18名の方々が、それぞれの解釈でポストペットを表現することで生まれた作品が展示されています。
入場は無料。平面から立体まで、サイズも大小さまざまで個性豊かな作品が並んでいました。撮影OKとの事だったため、写真も撮りつつ眺めた。
わたしの1枚
それぞれの作品が多種多様であるため、心に引っかかる作品も人それぞれだと思う。個人的に、あの頃の雰囲気を感じた作品がこちら。
イラストレーター・原田ちあきさんの作品。ペットのモモと飼い主の女の子、そして厚みのあるパソコン。ぜったいまたあいたい相手は送信先の友人だろうか、それとも、平面の画面から今にも飛び出しそうな、あの頃の相棒だろうか。
ポストペットを題材にした展示が開催されます!
— 原田ちあき (@cchhiiaakkii) July 10, 2023
私はA3サイズのポスターを作成させていただきまいした
サイン入り限定30枚を販売します
育児中なので現地に行くことはできないと思うのですが心を込めて制作したので是非見に行って、もしよければポスターも連れて帰ってあげていただけると嬉しいです! pic.twitter.com/xo275PHfl3
連れて帰ってきた。素敵な作品、大切に飾らせていただきます。
【おまけ】3Dアート
東急東横線・中目黒駅高架下にある飲食店街に描かれた3Dアート。
駅の正面改札を出て、目の前の横断歩道を渡り、そのまま真っすぐ飲食店街に入ると、突き当たりの床からモモとコモモが飛び出しています。