ひとりクローズドサークル

好きなものに対する思いをひっそりと呟くブログ

本格ミステリ

【メフィスト】文芸誌の連載を追いかける楽しみ【日本扇の謎】

講談社の文芸誌「メフィスト」にて、有栖川有栖先生の火村英生シリーズ最新作『日本扇の謎』の連載が始まりました。 mephisto-readers.com とても書籍化など待ってはいられないのでいつも文芸誌を購入することになるのですが、既に次回が待ち遠しくて仕方が…

【有栖川有栖】江神二郎シリーズ(学生アリス)全作品を時系列順にまとめる【読む順番】

有栖川有栖「江神二郎シリーズ(学生アリスシリーズ)」の長編・短編含む全作品を時系列順に並べました。

【有栖川有栖】火村英生シリーズ短編に登場する、人間味のある若者たちが好き

長年、好きな小説家の名前を問われた際には、迷わず有栖川有栖先生のお名前を挙げています。 自分自身の推理小説の好みが有栖川先生の作風とほぼ一致していることに加え、2つのシリーズで語り手となる2人のアリスの独白(地の文)がとても心地良いこと、探…

「ミステリ作家たちの横顔展」を見るため、知らない街の図書館を訪れた話

12月某日、名古屋市郊外にある志段味図書館を訪れた。私はこの街とは一切の縁がなく、またこの図書館は観光地化しているような大規模なものでもなく、周辺にお住まいの方々が利用するごく一般的な公共施設である。 【展示】ミステリ作家たちの横顔展志段味図…

小学1年生の自分に予算3万円でミステリ児童書をプレゼントするとしたら?真面目に選んでみた

「タイムスリップできるとしたら何がしたいか?」という定番の質問がある。 もし段ボール箱の持ち込みが可能なのだとしたら、四半世紀ほど過去に戻り、小学校へ入学する自分に、児童向けのミステリ本を山のようにプレゼントしたい。 なぜ児童書をプレゼント…

【夢水清志郎】探偵助手・レーチの文学的苦悩を振り返る【はやみねかおる】

幼い頃からの読書好きなら避けては通れない「青い鳥文庫」。このレーベルの人気シリーズといえば、はやみねかおる氏の「名探偵夢水清志郎事件ノート」です。 ミステリ好きの登竜門のようなこの作品。その名のとおり名探偵の役割を担うのは「教授」こと夢水清…

誠文堂新光社のミステリ系〇〇語辞典が面白い

最近はネット書店で電子書籍を購入することが多く、リアル書店に並べられた本と一期一会の出会いをする機会が少なくなってしまいました。 だからこそ、たまに衝撃的な出会いがあるとその思い出がいつまでも残ります。数年前にいわゆる「ジャケ買い」をして、…

【法月綸太郎】図書館司書・沢田穂波とリファレンス・コーナーで仲良く事件を紐解く短編をまとめる

法月綸太郎シリーズが好きです。先日、「法月綸太郎の消息」文庫版の発売をきっかけに、父と息子が自宅リビングで謎を解く安楽椅子探偵型の短編をまとめました。 nasuno261.com 短編集のタイトルとなった綸太郎の消息も気になるところですが、それ以上に気に…

【法月綸太郎】父・法月警視と自宅で仲良く安楽椅子探偵の短編をまとめる【消息】

法月綸太郎シリーズの短編集「法月綸太郎の消息」の講談社文庫版が先日発売されました。単行本発売時に読了済みではありますが、どちらにしろ大好きなシリーズなので嬉しい。 法月綸太郎の消息 (講談社文庫) 作者:法月 綸太郎 講談社 Amazon 当作には短編4…

【金田一くんの冒険】七瀬美雪12歳の視点で語られる、もう1つの「金田一少年の事件簿」【青い鳥文庫】

17歳の高校生である金田一一(はじめ)を主人公とした漫画「金田一少年の事件簿」。現在は青年誌イブニングにて連載が再開されています。 金田一少年の事件簿30th(1) (イブニングコミックス) 作者:天樹征丸,さとうふみや 講談社 Amazon また、現在は…

星海社新書の本格ミステリ評論系書籍が面白い

本格ミステリが好きです。近年は小説だけでは飽き足らず、評論系の書籍にも手を出しています。1冊読むごとに、何故か読みたい本・読み返したい本が雪だるま式に増えていくので困る。 さて、最近は星海社新書から好みの本が立て続けに出版されており、何だか…

【本格ミステリ】名探偵が皆を集めて「さて」と言い出す推理小説【おすすめ】

本格ミステリが好きです。 何をもって「本格ミステリ」とするかについては諸説あるけれど、個人的には江戸川乱歩の定義がシンプルで分かりやすい。 「主として犯罪に関する難解な秘密が、論理的に、徐々に解かれて行く経路の面白さを主眼とした小説」 犯罪に…