ひとりクローズドサークル

好きなものに対する思いをひっそりと呟くブログ

【2023年7月】kindle unlimited 個人的なおすすめ書籍まとめ

外は暑すぎ、冷房は寒すぎて行き場がありません。

さて、今月も電子書籍の図書館のようなサービス「Kindle Unlimited」を愛用しています。

ここでは、サービスを利用している方が期限内に1冊でも多くの本と出会えるよう、個人的なおすすめ書籍をひたすら羅列していきます。対象書籍、探すの面倒ですからね。

なお、おすすめする書籍は2023年7月7日時点でkindle unlimitedの対象であったものを掲載しています。月の途中で突然対象外となった場合についてはご容赦ください。

kindle unlimitedとは 

Amazonの電子書籍のサブスク Kindle Unlimited。月額料金を支払うことで、対象書籍が読み放題となります。定価は月額980円ですが、かなりの頻度で「3か月99円」などの価格崩壊セールを実施している。

今月のおすすめ書籍

☆:初掲載 ★:2回目以降

本格ミステリ(10冊)

★【長編】高校生探偵・裏染天馬シリーズの第1作目。学校で殺人事件が発生し、探偵役の裏染が推理を巡らせ、終盤に読者への挑戦が入り、ラストは関係者を一堂に集めて謎解きをするという本格ミステリお決まりの展開が大好きです。体育館内のトイレに置かれた黒い傘1本から展開していくロジックも美しい。

 

☆【短編集】火村英生が探偵役となる「作家アリス」シリーズの1冊で、お店にまつわる事件を集めた短編集。5編全てをおすすめしたいところだが、特に火村の下宿の近所にある古書店が舞台の「燈火堂の奇禍」は、素敵なお店・頑固な店主の独自ルール・事件の面白さ・火村とアリスと婆ちゃん、と見どころだらけである。ちなみに、骨董品店が舞台の「古物の魔」の雰囲気が好きすぎて、四天王寺の骨董市を覗いたことがある。

 

★【長編】火村英生が探偵役となる「作家アリス」シリーズの1冊。火村の教え子である大学生・貴島朱美の周辺で起こった、2年前の事件と現在の事件を火村とアリスが追う。中盤で、朱美が火村と同じある悩みを抱えていることが判明するところにも注目。また、作中に何度も登場する「夕焼け」の描写が、妖しくそして美しい。

 

★【短編】江神二郎が探偵役となる「学生アリス」シリーズ内で最も情緒的で美しい作品。英都大学推理小説研究会(EMC)の面々の元に、そのOBが相談を持ち掛けてきます。旧友の急病のため自宅を整理していたところ、学生時代にクラスメイトが地元の川で死体となった姿を映した写真が出てきた、と。相談者が悩みに悩んでいる一方、第三者の立場で話を聞いた、探偵役の江神さんやEMCの面々があっさりと謎を解くところも見どころ。

 

★【長編】探偵・法月綸太郎シリーズの1冊。石膏像が首部分で切断され頭部が行方不明となった矢先に、その像のモデルも首のみの遺体となる。被害者の叔父と親交があり、被害者とも顔見知りであった綸太郎は、人間関係が複雑に絡み合った事件の真相を追う。ちなみに、綸太郎の情報屋(?)として度々現れる、よろずジャーナリストの飯田が本作で初登場する。

 

☆【短編集】探偵役である防犯コンサルタント(本業は泥棒)・榎本が、語り手である弁護士・純子の依頼を受けて、密室の謎を解く。榎本が現役の専門家であるため、活きのいい(?)空き巣の手口が随所に登場するところも面白い。シリーズ3作品が対象となっているが、この本の表題作「狐火の家」は舞台である田舎の雰囲気込みで印象的な作品。犯人の行方が分かる結末部分まで見逃せない。

 

☆【長編】シリーズ1作目。語り手である葉山くんの身の回りで発生する「日常の謎」を、先輩で探偵役である伊神さんが解く流れ。当作では学校内で広まった怪談話を解決する。伊神さんはマイペースで掴みどころのない人だが、この人に任せておけば何とかなるという根拠のない安心感があり、探偵役として◎。葉山くんのモノローグも面白い。また、柳瀬さんやミノなど、シリーズの常連キャラクターも当作から登場する。

 

☆【短編集】偶然カルチャーセンターに集まった、異なる中学校に通う4人の少女たち。性格も生い立ちもバラバラである4人が講座内で起こった「日常の謎」を知恵を出し合って解決する物語。語り手が1話ごとに変わるため、4人それぞれが自分視点と他人視点で若干印象が違って見えるところも興味深い。

 

★【短編集】人の話を聞くことが上手い、という特技を活かして「聴き屋」をしている芸大生・柏木が、周囲で起こる事件に巻き込まれる物語。人畜無害な主人公である柏木に加え、飄々とした友人の川瀬、お得意様である陰気な先輩など、濃すぎるキャラクターも魅力。探偵と助手のような川瀬と柏木を色眼鏡で見ている後輩・梅ちゃんが強烈な「泥棒たちの挽歌」が好き。

 

☆【短編集】レトロな撞球場「ビリヤード・ハナブサ)でアルバイトをしている大学院生の中央(あたり・あきら)が、常連客の身近で起こった殺人事件を、店で議論しながらビリヤードの技法をヒントに解決する。一見、謎を華麗に解決しそうな雰囲気のある店主の英先生(元チャンピオン)の存在自体が一番の謎かもしれない。

 

漫画・コミックエッセイ(20冊)

★寡黙な熊とおしゃべりな鮭が街角で営む甘味処。お店を訪れた「泣きたい人々」に美味しい甘味を振る舞い、お腹と心を満たしてくれます。励ましの声を掛けてくれる鮭の優しさと、穏やかに見守る熊の暖かさに、読者もつい泣かされてしまう。

 

☆Twitter発の漫画作品。ペットショップの売れ残りだった猫が、ある日おじさまに選ばれ「ふくまる」と名付けられる。おじさまとふくまるの1人と1匹の生活はとても癒されるが、友人や職場の同僚など、少しずつ世界が広がっていくところも面白い。

 

★「オチがすごい」文豪の作品を集めて漫画化した1冊。すべての作品の結末に意外性があるため、毎度驚かされる。タイトルしか知らなかった作品が自分好みであったり、知っている作品が綺麗な絵の漫画で読めたり(「人間椅子」が良かった)するところも嬉しい。

 

★百人一首の和歌の内容をわかりやすい漫画にした作品。合間に人間関係や当時の常識などの説明を編者の藤原定家が「ていかメモ」として紹介しているところが可愛いうえに勉強になる。そして巻末に100首分の超訳が付いているところも面白い。10代の頃に読みたかった。

 

☆幕末の侍たちが詠んだ歌とその背景を漫画化した作品。冒頭が沖田総司の辞世の句で始まるところが、歌の内容は切ないが個人的には嬉しい。時代背景もあり、寂しさや悲しさのある句が多い中、最後を締める「豊玉」こと土方歳三の恋の歌がとても和む。

 

☆幕末の「ごはん」に焦点を当てながら新選組の活躍を描く、今までにありそうで無かった作品。同い年である沖田総司と斎藤一が主人公となり、仲間たちと美味しい食事を食べたり作ったりする様子が微笑ましい。新選組関連の作品に何度も触れていても、食文化という新しい視点でまたストーリーを楽しむことができる。

 

★『金田一少年の事件簿』の作者が描くもう1つの推理マンガ。kindle unlimitedで全巻読むことができます。探偵養成学校D.D.Sの「Qクラス」のメンバーが実際の殺人事件を解決しつつ、悪の組織「冥王星」へと立ち向かっていく話。孤立無援な探偵も多い中、この作品は5人の少年少女がそれぞれの長所を生かし、短所を補いながら切磋琢磨して悪と戦うところが魅力。(テレビドラマのリュウ、とても美少年です)

 

☆全27巻のうち1巻が対象。錬金術師の兄弟・エドワードとアルフォンスが、鎧の姿となってしまった弟・アルを元に戻す方法を探すために2人で旅をする壮大な物語。命とは何か、仲間とは何か、そして家族とは何か。コメディーで彩られつつも、どっしりとしたテーマが横たわっている超大作。(映画「完結編」もかなり原作に忠実に作られており個人的には好きです)

 

☆原作は小説で、今季アニメ化もしている作品の漫画版。1〜2巻が対象。19世紀末の欧州を舞台とした「怪物専門の探偵」である3人組が怪物関係の事件を解決する。半人半鬼の真打津軽、メイドの馳井静句、そして生首の状態で生き続ける探偵・輪堂鴉夜、それぞれの個性が強い。派手なアクション部分が漫画だとより分かりやすい。

 

☆様々な世界観(SF風)の漫画を集めた短編集。シリアスなものからギャグまで、洗練されたストーリーが綺麗な絵と共に楽しめる、宝石箱のような一冊。「スナイパーCの赤い糸」「現代吸血鬼観察録」「君の薫る星」が好き。

 

★増補改訂版ではなく旧版が全巻対象書籍となっている。東京北部の玄関口である赤羽。ターミナル駅があり多くの人が集まるこの街、作中で描かれている2000年代後半は魔窟だったようです。その不条理さを追い求める作者の清野さんの奮闘も見どころ。

 

★「東京都北区赤羽」は清野さんがよく知る街ですが、こちらは全っっっっっ然知らない街を描いた作品。名前すら知らなかった駅で降りて、手探りでその街の様子を探っていく様子が面白い。特に栃木県のおもちゃのまち駅や茨城県の長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅など、郊外の駅は「知らない街」の不安感をより強く感じる。

 

★作者である杉野さんがTwitterで公開していた短い将棋漫画をまとめた本。シュールすぎて笑いを堪えるのが大変。唐突に登場するとよぴーが面白い「歩美と桂介」や、駒たちの社畜ぶりが垣間見える「対局帰りの将棋の駒たち」が好き。

 

★言わずと知れた国民的アニメ・クレヨンしんちゃん。アニメは子供向けのためマイルドになっているが、原作はかなりシュール。しんちゃんに振り回される周りの大人達が不憫すぎて、何度読んでも笑ってしまう。

 

★一般的な「子育てマンガ」とは何かが違う。作者の華桜さんも、長男さんも、次男さんも、それぞれが強烈なキャラクターすぎでじわじわと笑いが込み上げてくる。この本には長男さんが高校を卒業し、東京へ旅立つ姿を見送る場面まで収録されていますが、華桜さんが最後に心でささやいたお礼の言葉がとても素敵。

 

★続刊。前回の続きから、息子さん2人が東京へ就職した後の話まで描かれています。東京へ旅立った2人も、秋田で暮らす華桜さん(+夫さん)も相変わらず強烈。里帰りシーンが毎回嵐のようです。

 

★昭和40年代、函館で家族と暮らす小学生のたんぽぽちゃん。料理上手な大人たち(母・祖母・叔母)やアレンジ上手な兄に囲まれ、郷土料理を美味しく食べながら毎日を過ごす様子が微笑ましく、また北海道の食文化を垣間見ることもできる。たまに単身赴任から帰宅する父のエピソードも心温まる。

 

★贈りものやラッピングのアイディアが詰まった1冊。送る相手やシチュエーションを考え、その人に向けて最適なプレゼントを選ぼうとする心意気がとても素敵。作者の杉浦さんのセンスがとても好みで、本を読むたびに気になる店や食べてみたいものが増えるので困る。

 

★作者の藤沢さんとおとりよせの妖精さんが、気になるおとりよせを1品ずつ食べていくイラストエッセイ。どのページの食べ物もとても美味しそうに描かれていて、気になるお店がどんどん増えていく。銀座菊廼屋の冨貴寄やSIZUYAのあんぱん、エレファントリングのバウムクーヘンが気になった。

 

キーウィがゆるすぎる。生活感や季節感の溢れるキーウィの日常が1ページに1ネタ書かれており、思わず口元が緩んでしまう。冒頭の、キーウィが日本にやって来るエピソードの時点で心を持っていかれた。こんなにキーウィのことを考える日が来るとは思わなかった。

 

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