全国各地を巡回し開催している「ポケモン化石博物館」。今回は、新潟県立自然博物館の展示を見てきました。
現実世界と同じく、ポケモンの世界にも「〇〇のカセキ」というアイテムが複数種類存在します。その化石を復元することでしか手に入らない古代のポケモンがいるのですが、この展示では、それらの「化石ポケモン」とそのモデルとなった古生物を見比べることができます。
※現在開催中・開催予定
- 新潟県立自然博物館(2023年3月4日~6月25日)
- 群馬県立自然史博物館(2023年7月15日~9月18日、9月23日~12月3日)
※開催終了
- 三笠市立博物館(北海道)
- 島根県立三瓶自然館サヒメル(島根県)
- 国立科学博物館(東京都)
- 豊橋市自然史博物館(愛知県)
- 大分県立美術館(大分県)
※もともと東京会場での開催時に予約が取れず(完全予約制)に断念した経緯がありました。新潟会場は当日券で入場可能ですが、GWなどの混雑が予想される日程を検討する場合は入場制限等にご注意ください。
会場までの行き方
新潟駅南口のバス乗り場から約20分。「野球場科学館前」のバス停で降りて徒歩5分です。本数が多いとは言えないため、発車時間には注意。また、バスを降りてからは、遠目に建物が見えるため迷うことはない。
なお、施設周辺には時間を潰せる場所がなく、帰りのバスも1時間に1〜2本程度のため、予めバスの時刻表を調べた上で展示を見ることをおすすめします。
ロビー内の様子
ロビー中央にある、ガチゴラスの骨格模型。ティラノサウルスがモデルであり、数多のポケモンの中でもトップクラスに「恐竜」感のあるガチゴラス(の骨)を目の当たりにして、期待が高まる。


さらに上を見上げると垂れ幕もある。化石ポケモンと戯れているピカチュウ柄も可愛らしいが、シルエットに骨格が書き加えられた化石ポケモンの柄もお洒落。


グッズの見本を展示しているショーケースの上にいた、プテラと発掘ピカチュウのライトもかわいい。
展示内容
有料エリアで個人として撮影しているため、極力少ない写真に絞って振り返ります。
メインビジュアルとして入口近くに飾られている発掘ピカチュウとプテラ。プテラは化石ポケモンの中では唯一、化石ではなく「ひみつのコハク」というアイテムから復元される、謎の多いポケモン。
コハクって何だろう?と小学生当時の私は思い、琥珀の写真を見てもこれがどうしてプテラになるのかいまひとつ理解ができなかったが、ポケモン図鑑によると、「ひみつのコハク」にはプテラの遺伝子情報が閉じ込められているらしい。復元方法も含めて「ひみつ」なのかもしれない。
ちなみにこの「ひみつのコハク」、会場内に本物の琥珀と並んでレプリカが展示されている。
近寄ってみた。広げた羽を含めるとかなり大きなプテラだが、身体部分は意外と小さく、華奢である。
会場内には、まず、ポケモンの世界と現実世界の化石研究について比較し説明するエリアがあり、奥のエリアに、個々の化石ポケモンについての説明パネルと展示物が並んでいた。第6世代(XY)までの化石ポケモンはすべて展示されている。(第8世代(剣盾)はパネルのみの紹介)
アーケンとアーケオスの展示エリア。モデルとなった始祖鳥と比較されている。どちらも骨格が似ており、歯がある(現代の鳥にはない)。なお、アーケンとアーケオスにはいわに加えてひこうタイプが付いているが、始祖鳥は飛べなかったらしい。
アーケンの骨格模型がほどよいサイズ感でとてもかわいい。また、それぞれの化石ポケモンのエリアにはゲーム内に出てくる「カセキ」のレプリカもある。アーケンの横にも「はねのカセキ」があった。
大きすぎる。両腕で抱えないと持てない。勝手にゲームの中の「カセキ」は手のひらに収まるサイズであると思い込んでいたため、あまりの存在感につい笑いそうになってしまった。しかし謎の可愛らしさがある。
カブトとカブトプスの展示エリア。モデルとなったカブトガニと比較されている。カブトガニは古生代から姿を殆ど変えずに今も生き残っているため「生きた化石」と呼ばれている。カブトガニは海底で生活しており、カブトとカブトプスもいわ・みずタイプである。
カブトの模型を下から覗いてみると、目から赤い光が漏れていた。閉館後に動き出しそうである。
また、「化石ポケモン」ではないジーランスやメガヤンマも、古生物をモデルとしたポケモンであるため紹介されていた。ジーランスの模型が思っていたよりも大きく、何とも言えない表情が可愛らしかった。
グッズコーナー
ロビーの端にグッズコーナーがあります。ポケモン化石博物館限定グッズが8割、通常のぬいぐるみ等も2割ほどありました。
ちなみに、限定商品である「ぬいぐるみ 発掘ピカチュウ」には1人1個の個数制限があり、入場時に渡された引換券を回収した上で購入するルールとなっていた。東京会場での開催時に、転売が問題視されたためだと思われる。
図録(おすすめ)
図録を購入しました。税込2,178円。
展示会場で隅から隅まで写真を撮ってしまいがちなあなたにお勧めしたい。(恐らく)全ての説明パネルがそのまま掲載されており、そのうえ展示物の写真もある。発掘ピカチュウのイラスト集もある。


「改訂版」と表示されていたが、表紙が若干異なる点と、前半の開催地の会場写真が掲載されている点以外の違いは分からない。
まとめ
この「ポケモン化石博物館」を企画した三笠市立博物館の研究員である相場氏は、幼い頃ポケモンのゲームに夢中になった経験があり、そのことが現在の職業や今回の企画に繋がったとのこと。
初期のポケモンを楽しんだ世代が大人になり、近年は地域振興を担うキャラクターとして起用されるなど、ポケモンはゲームの世界を飛び出しつつある。
ポケモントレーナーになりたいという夢は残念ながら叶いそうにないが、日本の色々なところを旅することでポケモンに出会えるのであれば、そんな人生も悪くないなと思っている。
【おまけ】はらぺこベトベター
館内ロビーに やせいの ベトベターが あらわれた!
やや間抜けな表情がかわいい。このベトベターは単なる置物ではなく、ゴミ箱とのこと。しかも、食べた(捨てられた)ゴミがビン、缶、ペットボトルのどれであるかを判別し、鳴き声が変わるらしい。賢い。


試してみたかったけれど、直後に路線バスに乗らなければいけないため飲み物を一気飲みする勇気がなく(当方、トイレが物凄く近い)、泣く泣く断念した。
ベトベターを見かけた方は是非試してみてください。